2011年03月06日

2011 J2第1節 水戸vs京都@Ksスタ

 こんな気持ちになったのはどれぐらいぶりだろう?いや、初めてかもしれない。
 サンガは2010年シーズンの結果を受けて、なんと4度目のJ2降格。新たなスタートを切ることになったシーズン初戦の相手は水戸ホーリーホック。このカードは2005年にもあったなぁ。あの時は、水戸、サンガのサポーター、スタッフが力を合わせてピッチの雪を除去し、安全に試合ができるピッチコンディションを取り戻した。試合は水戸が2点先制するも、パウリーニョ、田原豊、アレモンが立て続けにゴールを奪い、サンガが逆転勝利を飾った。サンガにとってシーズン開幕戦初勝利。これによって2005年シーズンのサンガは勢いに乗り、ぶっちぎりの強さでJ1復帰、J2優勝を決めた。サンガファン、サポーターの多くは、この試合で2005年の再現を祈っていたのではないだろうか?
 さて、スタメンには内野貴志、アライール、福村貴幸、内藤洋平、秋本倫孝、チョン・ウヨンとこの日がサンガデビューとなる選手が6人、うちプロとしての公式戦を初めて迎える選手は4人と、驚くほどフレッシュな顔ぶれ。しかも、フォーメーションは3-4-3、ユニフォームもゴールド。さらにはサブの選手登録は7人枠をフルに使わず、5人。なぜに?まるでまったく新しいチームを見ているかのような気分になった。
 試合は互いに攻守の切り替えが早く、目まぐるしい展開。よく言えばスピーディと言えるが、悪く言えば、バタバタした印象を受けた。そうこうしているうちに、サンガはポゼッションにおいて優位に立ち、水戸は素早いプレッシングでうまくサンガのミスを誘発するという図式になった。そして、水戸に先制点が生まれる。サンガ…コーナーキックのマークがゆるいというか、もうちょっと集中しないと!その後、内藤の狙いすましたシュートでサンガは同点に追いつく。
 後半、ポゼッションのサンガに、カウンターの水戸という色がより濃くなる。そして、水戸に追加点を奪われ、スコアは1-2に。この1点が痛かった。水戸は守備重視→カウンター狙いというスタイルを貫き、そのまま勝利。サンガはJ2開幕戦を落としてしまった。
 サンガはショートパスをスピーディにつなぐというスタイルを明確に示した。しかし、小気味良いパスサッカーというよりは、バタバタしたサッカーに見えた。パスの出し手が悪いのか、受けてが悪いのか、バタバタとパスをつなぐ印象。開幕戦ゆえに緊張してたのかなぁ…。あるいは、このスタイルが結果を出すのには、もうちょっと時間がかかるのかも。
 でも俺様、この試合を見て、初心に返ることができた。今のJ2では「J1から来たサンガ」というブランドはもはや通用しない。2005年のような横綱相撲をとることも不可能だ。新たにJ2に参戦するチームとして、謙虚に、それでいてひたむきに戦うことの大切さを学ぶことができた。そして、謙虚に、ひたむきに戦うことを通して「J1で戦うに値するクラブ」に成長することができれば、きっとJ1に復帰することができるだろう。いや、「復帰」という考えはもうやめた方がいいのかもしれない。初めてJ1に挑戦するクラブのように、これからも戦い続けて欲しい。今シーズン、開幕戦のことを「1/38」と表現する人もいるが、サンガにとってこの試合は「1/∞」。これから無限に続くすべての戦いを、ひとつひとつ大切にして欲しい。
 ともあれ俺様はいつでも元気です。