
京都にはいろいろな銘菓があるが、全国的にはなかなか知られていないものも、まだある。今もなお、さまざまな京都本が出たり、インターネットで京都情報が流されているが、なぜか他府県の人からその名を聞いたことがない銘菓…それが「松風」だ。松風の原型は、今からさかのぼること約440年、1570年に兵糧としてつくられていたものだという。おそらく長い歴史の中で気が遠くなるほどの試行錯誤が繰り返され、今の形になったのだろう。
ところで、俺様この「松風」が大好物なのだ。なんていうのかなぁ…カステラやどら焼きなど、他の焼き菓子とはまったく別次元のもっちりした食感、香ばしい焼き目とケシの実の風味、やさしい甘さと深い味わい…とにかく食べ始めると止まらない。実は決してお安くないお菓子だということはよくわかっている。でも、本当に食べる手を止めることができないのだ。驚くのは松風の材料。小麦粉、砂糖、麦芽飴、白味噌、ケシの実、以上。俺様、あのモチモチ感は、絶対に米粉を使っていると思っていた。でも、米粉は使わず、先ほど紹介した材料をこね、自然発酵させて出来上がった生地を直径約45.5cmの一文字鍋に流し込み、表面にケシの実を振りかけて焼き上げて完成するという。たったこれだけで、なんでこの魅惑の味わいと食感を生み出せるのか?本当に驚きである。

さて、この松風、実は頂き物なのである。俺様のご近所に住んでいるアミーゴ
“TSU-TSU”さまのご親族が、松風の製造をされている
「亀屋陸奥」さんなのだ。亀屋陸奥さんは創業1421年。ジャンヌ・ダルクが囚われの身となるおよそ10年前の創業というわけですな。京都の歴史って、ほんとうにすごい!で、たまに俺様、“TSU-TSU”さんから、松風をいただくのだ。いつも頂くのは、本来丸状に焼き上げる松風を四角に切り出した時に出る切れ端をたっぷり詰め込んだ「松風徳用袋」!俺様もそうだが、妻のボニータも「耳」に目がない(なんかおかしな日本語やな…)。キレイな四角もありがたいが、食感の変化に富んだ耳は俺様とボニータにとって、まさに福袋なのだ!それを時折いただけるんだから、なんて「しやわせ」なんだろう〜。“TSU-TSU”さん、またよろしくお願いします!…というわけで、いただいた松風はあっという間に完食!あ〜おいしかった。
ともあれ俺様はいつでも元気です。
posted by TSUKA at 00:02|
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